シュリービジャヤ王国(読み)シュリービジャヤおうこく(その他表記)Śrīvijaya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュリービジャヤ王国」の意味・わかりやすい解説

シュリービジャヤ王国
シュリービジャヤおうこく
Śrīvijaya

7世紀後半から 11世紀頃,スマトラ南部パレンバンを中心として,マラッカ海峡沿岸に栄えた貿易国家。中国の史料には初め室利仏逝,のちに三仏斉などと記された。唐代の僧義浄インド旅行の途中,同地に滞在して仏教を研究している。盛時にはマレー半島側にも勢力を及ぼし,東西交通に重要な役割を果したが,11世紀にインドのチョーラ朝の遠征軍に敗れ,近隣のジャンビ王国に繁栄を奪われた。この国はほとんど建築物を残しておらず,わずかに5つの碑文と中国語の史料によってその概要を知ることができる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android