ジョージ・ワシントン橋(読み)じょーじわしんとんきょう(英語表記)George Washington Bridge

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョージ・ワシントン橋」の意味・わかりやすい解説

ジョージ・ワシントン橋
じょーじわしんとんきょう
George Washington Bridge

アメリカ合衆国、ニューヨーク市のハドソン川に架けられた3径間吊橋(つりばし)。中央支間は1067メートルあり、これは世界で初めて支間1000メートルを超えたものとして知られる。1932年の完成で、アンマン、モイセイフの両技師によってこの大事業が遂行された。通路は2層からなり、当初上部車道のみで開通したが、62年に下部の電車軌道が取り付けられた。車道だけの期間は補剛構造を設けなかったり、タワー鉄骨で組み上げていることなど、新しい趣向が盛り込まれている。

[堀井健一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のジョージ・ワシントン橋の言及

【つり橋】より

…その牽引力となったのはJ.A.レーブリングで,彼は1854年,支間246mの鉄道・道路併用つり橋をナイアガラ滝に架け,息子のW.A.レーブリングとともに心血を注いだニューヨークのブルックリン橋(支間487m)は83年に完成した。20世紀に入って,アメリカでは続々と記録破りのつり橋が誕生し,1931年にはついに1kmを超える支間をもつジョージ・ワシントン橋The George Washington Bridgeがニューヨークのハドソン川に架設され,37年には以後四半世紀にわたって王座を占めたゴールデン・ゲート橋(支間1280m)が作られた。40年同じアメリカでタコマ・ナローズ橋が風による劇的な事故を起こして以来,補剛桁はトラス構造とするのが常道となっていたが,これを打破する革新的な設計が66年イギリスのセバーン橋Severn Bridge(ブリストルの近く,セバーン川に架かる。…

【橋】より

…一方,アメリカでは,83年レーブリング父子の精魂を込めたニューヨークのブルックリン橋Brooklyn Bridge(つり橋,支間487m)が誕生したが,このフォース,ブルックリン両橋はその後20世紀にかけての長大支間化への幕あけとなった橋である。とくにアメリカのつり橋はまさに黄金時代を迎え,次々と記録を更新して,1931年にはついに1kmを超す支間のジョージ・ワシントン橋George Washington Bridgeが,37年には以後四半世紀にわたり世界一の座を保ったゴールデン・ゲート橋(支間1280m)が完成した。またつり橋以外の橋のなかで長い間世界最長支間を誇ったケベック橋Quebec Bridge(カンチレバー・トラス形式,548m)が1917年カナダに,鋼アーチでは31年にベイオウン橋Bayonne Bridge(アメリカ,504m)が,翌年にはシドニー・ハーバー橋Sydney Harbour Bridge(オーストラリア,503m)が建設された。…

※「ジョージ・ワシントン橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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