スティーブンズ(Thaddeus Stevens)(読み)すてぃーぶんず(英語表記)Thaddeus Stevens

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スティーブンズ(Thaddeus Stevens)
すてぃーぶんず
Thaddeus Stevens
(1792―1868)

アメリカの政治家。バーモント州生まれ。1826年に鉄工場の共同経営者となる。ペンシルベニア州下院議員(1833~41)ののち、48年ホイッグ党から連邦下院議員になったが、その間奴隷制反対運動を一貫して続けた。53~58年を除いて死ぬまで議員を務めた。共和党結成に大きく貢献し、南北戦争が勃発(ぼっぱつ)すると、議会の共和党急進派指導者として、奴隷の解放、黒人の戦争従軍の権利、とりわけ解放黒人への土地付与を主張した。戦後は大統領の再建政策を批判し、再建合同委員会を設立して委員長に就任。67年には再建の根幹たる土地没収案を提出したが、支持されなかった。68年に大統領弾劾の動議を出したが、不成功に終わった。死後遺志に沿って黒人、白人混合の墓地に埋葬された。

[竹中興慈]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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