タイヨウモルフォ(読み)たいようもるふぉ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイヨウモルフォ」の意味・わかりやすい解説

タイヨウモルフォ
たいようもるふぉ
[学] Morpho hecuba

昆虫綱鱗翅(りんし)目モルフォチョウ科に属するチョウ。かつてはタイヨウチョウ太陽蝶)ともよばれた。モルフォチョウ科は南アメリカ特産の大形華麗なチョウで、世界でもっとも美しいチョウの一つとしてよく知られている。はねの表は金属光沢をもつ青藍(せいらん)色を呈する種が大多数であるが、タイヨウモルフォは特異で、はねの表にオレンジ色のバンドがある。モルフォチョウのなかでは最大の種で、はねの開張は200ミリメートルを超える。南アメリカのベネズエラコロンビアブラジルなどに分布する。

白水 隆]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のタイヨウモルフォの言及

【モルフォチョウ】より

…青色の金属光沢をもつ大型種の多いことでよく知られている。 成虫の大きさは開張7cm前後のポルティス・モルフォMorpho portisから20cm以上のヘクバ・モルフォ(タイヨウモルフォ)M.hecuba(イラスト)までさまざまで,翅の面積に比べて胴の長さが極端に短いのが大きな特徴である。翅の裏面に眼状紋がよく発達している点ではジャノメチョウ科に似ており,翅脈はワモンチョウ科に近い。…

※「タイヨウモルフォ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」