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ダイス鋼 ダイスこうdie steel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ダイス鋼
ダイスこう
die steel

ダイは金属材料やプラスチックの成形に使う型工具で,日本語では複数形でダイスといわれる。プラスチック用は低温で使用するので炭素鋼であまり問題はない。金属用は熱間加工用では耐熱性,また激しい加工に耐えるための耐摩耗不変形性などが要求される。被加工材が比較的軟らかくまた小型ならば炭素 C0.8~1.1%程度の炭素鋼またはこれにタングステンW,クロム Crを添加した低合金鋼でよいが,多くは用途により次のような特殊合金鋼が使われる。 (1) ダイカスト用  C0.3~0.5%,Cr3~5%にモリブデン Mo1~1.5%または W5~10%加えた合金鋼が多い。寸法精度をよくするため熱処理後切削,放電加工などで正確に成形する。 (2) 線引き用  C2%前後,Cr10~15%に W2~4%を加えたものが多い。 (3) ねじ切りタップ・ゲージ・小物抜き型用 C約 1.0%に Cr0.5~1.2%,W0.5~1.5%のものと,C1.0~2.2%に Cr5~10%,Mo0.8~1.2%,バナジウム 0.2~0.5%の2系統がある。 (4) 鍛造・プレス用 鍛造用としては (3) と同質のもの,また自由鍛造金敷き用には C0.5~0.8%,マンガン 0.6~1.2%,ニッケル Ni0~2.2%,Cr0.7~1.5%,Mo0~0.5%のもの。プレス用には (2) と同質,または C0.7%,Ni2.5%,Cr1.2%,Mo0.4%程度のものが使われる。これらの鋼種はすべて高級なキルド鋼材を原料とし,十分鍛造して調質後入念正確な熱処理をしないとよい性能は発揮できない。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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