日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲージ」の意味・わかりやすい解説
ゲージ(検査の基準に用いる器物)
げーじ
gauge
鉄道線路の幅やワイヤの太さなどの標準寸法(規格)、圧力計などの計器、寸法や形状の検査の基準に用いる器物などの総称。日本では主として検査の基準に用いる器物をさす。長さ(寸法)の基準に用いるものとしては、ブロックゲージ(断面が長方形で、二つの平行な端面の間隔が長さ標準を与えるもの)、バーゲージ(円形断面で、平行両端面が長さ標準を与えるもの)、プラグゲージ(標準寸法の円柱からなり、穴の内径の検査に用いるもの)、リングゲージ(リングの内径が標準寸法を与え、円柱の外径の検査に用いるもの)、はさみゲージ(C形またはX形の器物で、相対する平行平面の間隔が標準寸法を与えるもの)、隙間ゲージ(すきまげーじ)(標準の厚みをもつ薄板からなり、隙間または厚みの基準となるもの)などがある。角度や形状の検査に用いるものとしては、角度ゲージ、テーパーゲージ、プロファイルゲージ、ねじゲージなどがある。
使用方法のうえでは、作業用ゲージ、検査用ゲージ、マスターゲージなどの区別がある。また、製品の寸法が許容範囲内にあるかどうかを検査するには、許容される最大寸法と最小寸法の基準を組み合わせた限界ゲージなどが使われる。
[三井清人]