出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
高温での強度や大型機械部品での強靭性などの機械的性質,あるいは特別な磁気的性質やいろいろの環境に対する耐食性のような物理的・化学的性質など,炭素鋼では得られない性質をもたせるために,炭素以外の合金元素を加えた鋼.合金元素の種類によって,Ni鋼,Cr鋼,Ni-Cr-Mo鋼などとよばれる.たとえば,3.5質量% Ni鋼は -100 ℃ のような低温でももろくならないので,LPガスなどの輸送用あるいは貯蔵用のタンクに用いられ,また9質量% Ni鋼はさらに低温の液化天然ガス用に用いられる.1質量% Cr鋼やCr-Mo鋼などは適当な焼入れ,焼戻し処理をほどこすと,直径70~80 mm の太さのものまで,すぐれた強靭性を与えることができるので,ボルト,ナット,軸,歯車など,自動車をはじめとする各種機械の部品材料として重要である.さらに13質量% Cr鋼や18質量% Cr-8質量% Ni鋼は,ステンレス鋼や耐熱鋼として用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…ニッケルNi,クロムCr,タングステンW,あるいはモリブデンMoなどはもとより,普通元素に属するものでも,特殊な性質を付与する目的である濃度範囲をこえて加えた場合,たとえばケイ素鋼板のSi,耐摩耗鋳鋼のMnなどはもちろん合金元素とみなされる。合金元素を含む鋼を合金鋼,合金元素を添加していない鋼を普通鋼または炭素鋼という。特殊鋼は合金鋼とふつう同意義に使われるが,その定義は国により異なる場合がある。…
…P.L.T.エルーの1900年のアーク炉による製鋼の工業化がその発端である。平炉と転炉は主として普通鋼の製造に使用され,電気炉は主として合金鋼の製造の分野でるつぼ鋳鋼法に代わって大発展を遂げた。 さて,20世紀,各国の展開した製鋼技術にはそれぞれ特色があった。…
…このうち鋼の材質を支配しているのは炭素であり,他の四つの元素は鉱石からの製銑製鋼の過程で必然的に混入する不純物である。炭素が主役を演ずるという意味で普通鋼のことを炭素鋼ともいうが,特殊鋼の場合は一般には合金鋼と呼ばれる。鋼材に使用目的に適合した性能を与えるためには,まず成分を調整する必要がある。…
…鋼は種々の方法で分類される。炭素鋼と合金鋼,普通鋼と特殊鋼は主として化学成分による分類であるが,製造法,形状の相違による分類などもある(表参照)。化学成分による分類について簡単に説明する。…
※「合金鋼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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