大学事典 「ダラム大学」の解説
ダラム大学[イギリス]
ダラムだいがく
議会からの設立承認を得た順序ではイングランドで3番目に古い大学で,学寮制を特色とする。ダラム主教座聖堂の豊かな教会財産に対する教会改革者からの批判を危惧し,最後のダラム領主主教であったミルダート,W.van(William van Mildert, W.van)と主教座聖堂参事会は,北部の若者への大学教育機会の提供,聖職者養成を目的として,教会財産の一部を宗教的かつ費用の低廉な高等教育機関の設立支援に充てることを計画した。この計画案は1832年に議会に承認され,33年に学生が入学,37年にダラム大学の設立勅許状が正式に授与された。聖職者養成だけでなく,創設時から医学教育,工学教育も行われた。1890年には女性の入学が認められた。1837年,ダラム城内に最初の学寮,ユニバーシティ・カレッジを創設。ニューカッスルにあった医学カレッジは,1963年ニューカッスル大学(イギリス)として分離独立した。2013年現在,16のカレッジを有し,1万1742人の学部学生,3580人の大学院生が学んでいる。
著者: 中村勝美
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報