チャンド(その他表記)Cand

改訂新版 世界大百科事典 「チャンド」の意味・わかりやすい解説

チャンド
Cand

12世紀末(?)の西部インドの宮廷詩人。生没年不詳。個人名チャンドのあとに,宮廷詩人の意のバルダーイーbardāīという語を付して,彼の名の一部とすることもある。アジュメールプリトビーラージと同年に生まれ,同王の宮廷にずっと仕え,戦乱のなかでともに死んだといわれる。12世紀末には群小のヒンドゥー王侯が,西方からのイスラム教徒の攻撃にさらされ,果敢にそれに抗していたが,なかでもチャンドの仕えるアジュメール国王は勇猛をもって知られていた。チャンドの叙事詩《プリトビーラージ・ラーソー》は,そういう状況を描いている。すなわち,興隆に向かうプリトビーラージをねたんだカナウジ王ジャエチャンドが,イスラム教徒勢力の盟主ムハンマド・ゴーリーと組んでアジュメールを攻め,プリトビーラージ王を捕らえるというのが,物語のあら筋である。現在伝えられるこの作品には,後世の付加部分が多く,作品自体の信憑性,作品の叙述史実の関係などについて,数々の疑問が出され,未解決のことが多い。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 坂田

7月10日は東京・浅草観音(あさくさかんのん)(浅草寺(せんそうじ))の結縁(けちえん)日で四万六千日という。この日に参詣(さんけい)すると4万6000日参詣したのと同じ功徳(くどく)があるといって信...

ほおずき市の用語解説を読む