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チンドゥア・マト Cindua Mato

世界大百科事典 第2版の解説

チンドゥア・マト【Cindua Mato】

インドネシア,スマトラ島のミナンカバウ族の代表的カバ。カバkabaはマレー文化圏に見られる口承物語の一種で,本来は韻文形式をとり,歌うようにして語られる。カバはあるできごとの叙述を通じて,アダット(慣習法)にのっとった人間のあるべき姿や行動規範を示すことが多い。《チンドゥア・マト》は叙事詩ともいえるもので,成立年代は不明であるが,ミナンカバウ王家の起源にまつわる伝説を物語る。主要登場人物は,女王ブンド・カンドゥアン(〈真の母〉の意味),その息子ダン・トゥアンク,そしてチンドゥア・マト(女王の女官の息子)で,主人公の冒険を描きつつ,王権の理想の姿やミナンカバウ世界のあり方を説く。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報