ツヅレサセコオロギ(読み)つづれさせこおろぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツヅレサセコオロギ」の意味・わかりやすい解説

ツヅレサセコオロギ
つづれさせこおろぎ / 綴刺蟋蟀
[学] Velarifictorus aspersus

昆虫綱直翅(ちょくし)目コオロギ科に属する昆虫。夏から秋にかけて、本州以南の地に普通にみられるコオロギ。体長17~20ミリメートルの中形種。体は黒褐色で、丸い頭部は光沢があり、後頭部に黄褐色の6条がみられ、前胸背板や淡褐色の肢(あし)には不規則な条(すじ)や紋がある。前翅はやや短く、腹端を越えない。後翅には長翅型・短翅型がある。雄は夜間リッリッリッリッとよく鳴く。和名は、晩秋に生き残ってわびしく鳴くさまが、いかにも寒い冬の到来を警告しているようで、これを古人は「肩刺せ、裾(すそ)刺せ、綴(つづ)れ刺せ」と聞き、着物の手入れをするよう教えているとした俗言に由来する。東南アジアにも分布する。

[山崎柄根]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「ツヅレサセコオロギ」の解説

ツヅレサセコオロギ
学名:Scapsipedus aspersus

種名 / ツヅレサセコオロギ
解説 / 畑や庭、草原にすみます。
目名科名 / バッタ目|コオロギ科
体の大きさ / 15~18mm
分布 / 本州、四国、九州
成虫出現期 / 8~10月
幼虫の食べ物 / 雑食性
鳴き声 / リーリーリー

出典 小学館の図鑑NEO[新版]昆虫小学館の図鑑NEO[新版]昆虫について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android