ディオニュソス型(読み)ディオニュソスがた(英語表記)dionysischer Typus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ディオニュソス型
ディオニュソスがた
dionysischer Typus

ニーチェの用語。大地,特に樹液の生産力を象徴するギリシア神話の酒と詩の神ディオニュソス (バッカス) の性質から,ギリシア彫刻の晴朗沈静に対して激情の躍動を表現し,アポロン型に対立する。彼の後期の作では,肉体と世界の統御された創造的熱情の表現として用いられて,芸術だけではなく人生に対する根本的態度をも表わす。

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世界大百科事典内のディオニュソス型の言及

【ディオニュソス】より

…美術では,古拙期にはつねに衣をまとい,髯(ひげ)を生やした姿で,古典期以降はやや女性的な体つきをした若者に表現されることが多い。なお,〈アポロン的〉と〈ディオニュソス的〉という美学上の対立概念は,夢想的・静観的芸術をアポロン型の芸術,陶酔的・激情的芸術をディオニュソス型の芸術と名づけ,両者の総合がギリシア悲劇にほかならないと論じたニーチェの処女作《悲劇の誕生》(1872)に由来するものである。【水谷 智洋】。…

※「ディオニュソス型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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