トリニトロベンゼン(読み)とりにとろべんぜん(英語表記)trinitrobenzene

精選版 日本国語大辞典 「トリニトロベンゼン」の意味・読み・例文・類語

トリニトロベンゼン

〘名〙 (trinitrobenzene) ベンゼン環三つニトロ基(NO2)が置換した化合物白色針状結晶。分子式 C6H3N3O6 TNTより強力な爆薬として用いられる。略称TNB。

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デジタル大辞泉 「トリニトロベンゼン」の意味・読み・例文・類語

トリニトロベンゼン(trinitrobenzene)

ベンゼン環に三つのニトロ基がついた化合物。白色の針状結晶。トリニトロトルエンより強力な爆薬。TNB

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トリニトロベンゼン」の意味・わかりやすい解説

トリニトロベンゼン
とりにとろべんぜん
trinitrobenzene

芳香族ニトロ化合物一つ。正しくは1,3,5-トリニトロベンゼン(略称TNB)。これ以外に、1,2,3-トリニトロベンゼンと1,2,4-トリニトロベンゼンの二つ異性体が存在するが重要でない。白色結晶。TNT(トリニトロトルエン)を酸化して得た2,4,6-トリニトロ安息香酸の脱炭酸反応により合成する。水に溶けず、エタノールエーテルに溶ける。徐々に加熱すると昇華するが、急激に加熱すると爆発する。爆薬ではあるが、合成しにくいため広くは用いられない。

[谷利陸平]

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