トルヒーヨ(Rafael Leonidas Trujillo)(読み)とるひーよ(英語表記)Rafael Leonidas Trujillo

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

トルヒーヨ(Rafael Leonidas Trujillo)
とるひーよ
Rafael Leonidas Trujillo
(1891―1961)

ドミニカ共和国軍人、独裁者。郵便局員の子に生まれる。正規の教育は受けず、陸軍入隊。1927年将軍となる。1930年にクーデターによってバスケス大統領を追放し政権を掌握した。以後、1930~1938年、1943~1952年と大統領を務めたほか、ストロングマンとして実権を行使した。1961年5月、部下将校に暗殺されたが、この間ドミニカ党を結成し一党独裁をほしいままにした。国家権力を利用して畜産業、商業などをはじめ経済のほとんど全分野を独占したほか、国内の全資産の60%を掌握するなど、きわめてラテンアメリカ的な独裁者といわれた。

[後藤政子]

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