トルーバルサム

化学辞典 第2版 「トルーバルサム」の解説

トルーバルサム
トルーバルサム
tolu balsam

南米産のマメ科Myroxylon toluiferumから得られるバルサム.主成分は,トルーレジノタンノールのケイ皮酸および安息香酸エステル.黄~赤褐色粉末で,熱するとバニラのような香気を発する.密度1.2 g cm-31.593~1.595.香料保留剤,薫香料などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「トルーバルサム」の解説

トルーバルサム

 マメ目マメ科のトルーバルサム[Myroxylon toluiferum]の樹液水蒸気蒸留して得る精油で,香料として用いる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のトルーバルサムの言及

【トルエン】より

…トルオールtoluol(e),メチルベンゼンともいう。1835年ごろに天然樹脂トルーバルサムtolu balsamの乾留物から発見されたのが名の由来。ベンゼンによく似た芳香をもつ無色,引火性の液体で,空気中で燃えるとき芳香族化合物特有の黒いすす(煤)を出す。…

【バルサム】より

…カナダバルサムは北アメリカのバルサムモミAbies balsamea Mill.やツガ・カナデンシスTsuga canadensis Carr.からえたもので,レンズの接合剤などに使われる。ペルーバルサムは南アメリカのミロキシロン・ペレイラエMyroxylon pereirae Klotsch.から,トルーバルサムも同属のトルイフェラムM.toluiferum H.B.K.から,コパイバルサムは南アメリカやアフリカのコパイフェラ属Copaiferaから,それぞれえたものである。これらはいずれも香油,香膏として皮膚病の治療に使われる。…

※「トルーバルサム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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