トロポニン-トロポミオシン系(読み)トロポニントロポミオシンケイ

化学辞典 第2版 の解説

トロポニン-トロポミオシン系
トロポニントロポミオシンケイ
troponin-tropomyosin system

骨格筋収縮を担うアクチンミオシンの相互作用を調節する Ca2+ 感受性タンパク質.運動神経終末からの情報により,筋肉細胞が興奮すると細胞内 Ca2+ 濃度が上昇し,これが引き金となってアクチン繊維にそってミオシンATPアーゼが動くことにより骨格筋が収縮する.アクチンが重合してできる繊維にそって,トロポニン(TN)とトロポミオシン(TM)が配置されている.

アクチン:TN:TM = 7:1:1
トロポニンは3種類のサブユニットからできており,そのうちの一つTN-Cはカルモジュリンと似た構造を有し,Ca2+ 濃度によってミオシンの動きを調節している.カルモジュリンよりもトロポニンのほうが早く発見されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報