日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニクーリン」の意味・わかりやすい解説
ニクーリン
にくーりん
Лев Вениаминович Никулин/Lev Veniaminovich Nikulin
(1891―1967)
ソ連の小説家。ウクライナのジトーミルで俳優の家に生まれる。1910年オデッサ(現、オデーサ)で第一作の詩を発表。第一次革命(1905)後の反動期における青年の生き方を描いた自伝的長編『時間、空間、運動』(1933)、敗走するナポレオン軍を追ってヨーロッパへ遠征したロシア軍を描いた歴史小説『ロシアの忠実な息子たち』(1950)が代表作。伝記物が得意で、『ロシア芸術の人々』(1947)、『シャリアピン』(1954)、『チェーホフ、ブーニン、クプリーン』(1960)などがある。
[中本信幸]