ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニヤーヤ・スートラ」の意味・わかりやすい解説
ニヤーヤ・スートラ
Nyāya-sūtra
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…ゴータマともいう。前6~前5世紀ころからインドで発達してきた論証(ニヤーヤ)学を,正統バラモン主義の立場から体系化し,《ニヤーヤ・スートラ》を編んだと伝えられる。〈知識手段〉をはじめとする独特の16原理を立てたが,その実質は多くの場合バイシェーシカ学派の哲学体系の流用であったため,後世,両派の融合を見るにいたった。…
…論理の探求は,紀元前数世紀より行われてきたが,これを正統バラモン教の学問として位置づけ,体系化したのがニヤーヤ学派である。後1,2世紀のころに,ガウタマが現れ,《ニヤーヤ・スートラ》を編纂し,この学派を確立したといわれるが,実際には,この書は3世紀中ごろから4世紀中ごろにかけて完成されたものと思われる。この書によれば,この学派の探求すべき対象は,知識手段,知識対象,疑惑,動機,実例,定説,論証肢,検証,決定,論議,論争,論詰,誤った理由,詭弁,誤った非難,勝敗の決着,の16項目であるとされる。…
※「ニヤーヤ・スートラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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