ヌートカ族(読み)ヌートカぞく(英語表記)Nootka

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヌートカ族」の意味・わかりやすい解説

ヌートカ族
ヌートカぞく
Nootka

北アメリカ北西部,バンクーバー島南西岸,ケープフラテリー,ワシントン州北端に住むアメリカインディアンの一民族。言語はワカシュ語族に属する。文化的にはクワキウトル族と関係をもつ。北部の人々は比較的大きな集団を形成し,冬は本拠地の村に住み,狩猟漁労のための季節的移動を行う。捕鯨民で,大きな丸木舟,長い紐のついた銛 (もり) ,アザラシ皮の浮きなどを用い,銛撃ちを行う者の地位は高い。またクジラに関する儀礼の特徴はアレウト族エスキモー文化との関連を示す。シャーマンダンスやポトラッチは彼らの重要な儀礼である。

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世界大百科事典内のヌートカ族の言及

【アメリカ・インディアン】より

…これらの豊富な食糧資源に基づいて,社会的序列を重視する階層社会が発達し,トーテム・ポール,銅板紋章,仮面,木彫品にみられる独特の芸術様式が発達していた。ヌートカ族,ハイダ族,クワキウトル族トリンギット族,ツィムシャン族などが代表的な部族である。
[カリフォルニア文化領域]
 カリフォルニア州北部から南部にかけての地形はコースト・レーンジズ(海岸山脈)とサン・ホアキン川およびサクラメント川の河谷に特徴づけられる。…

※「ヌートカ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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