日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネオングローランプ」の意味・わかりやすい解説
ネオングローランプ
ねおんぐろーらんぷ
neon glow lamp
ガラス球内に円盤状または棒状の1対の電極をすこし間隙(かんげき)をもたせて封止し、ネオンガス約2キロパスカル(一般にはアルゴンガス微量混入)を封入したもの。グロー放電による陰極グローの発光を利用したランプである。点灯には電流制限用の安定器が必要で、口金内に普通数十キロオームの抵抗を直列に結線している。小型の口金のないタイプは、外部に抵抗を直列に結線して使用する。
発光効率は低いが、消費電力が少なく、長寿命(2万~3万時間)で、橙(だいだい)色の発光を示す。アルゴンガスが封入されていると、紫外線も発生するので、ガラス球(管)に蛍光体を塗布したものは蛍光グローランプとよばれる。緑色蛍光体と組み合わせたものは、効率がよくなる。また蛍光体をかえることによって、各種の光色が得られるので、カラー表示ができる。おもにパイロットランプとして、配電盤、電子機器の表示灯、常夜灯などに使用される。しかし、2000年代以降、発光ダイオード(LED)ランプに置き換わりつつある。
[小原章男・別所 誠]