バイオ医薬品(読み)ばいおいやくひん(英語表記)biomedicine

翻訳|biomedicine

知恵蔵の解説

バイオ医薬品

組み換えDNA技術、細胞融合法、細胞大量培養法などのバイオテクノロジーで製造された医薬品。(1)組み換えDNA技術によるたんぱく質性医薬品(ホルモン、酵素、抗体など)、(2)遺伝子治療に用いる遺伝子組み換えウイルス、(3)培養皮膚などの細胞性治療薬、(4)RNAやDNAの断片そのものを用いる核酸性医薬品など。日本で最初に承認されたバイオ医薬品は、組み換えDNA技術によるヒトインスリン(1985年)。ゲノム科学、ゲノム創薬の進展により、バイオ医薬品の研究開発が国際競争となっている。

(川口啓明 科学ジャーナリスト / 菊地昌子 科学ジャーナリスト / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

バイオ医薬品

遺伝子組み換えや、細胞の培養といった「バイオ技術」を使って生産する医薬品。従来の医薬の多くは化学合成でつくるが、バイオ医薬品は細胞や微生物に培養させてつくる。実用化されたものは、がんやC型肝炎に使うインターフェロン、糖尿病に使うインスリンなどがある。バイオ医薬品の一種の「抗体医薬」では、免疫の仕組みをいかし、がん細胞など病気のもとになる細胞を直接壊す。従来の医薬品にくらべて副作用が少ない効果が期待されている。

(2011-11-17 朝日新聞 朝刊 1経済)

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デジタル大辞泉の解説

バイオ‐いやくひん【バイオ医薬品】

遺伝子組み換えクローニングなどのバイオテクノロジーを使って生産する医薬品。ヒトインスリンセツキシマブなどのモノクローナル抗体製剤など。生体由来材料を直接的に用いるワクチン血清などの生物学的製剤と区別する場合がある。バイオロジクス

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大辞林 第三版の解説

バイオいやくひん【バイオ医薬品】

遺伝子組み換え技術を応用して、微生物や培養細胞に大量に生産させた医薬品。インターフェロン、 B 型肝炎ワクチンなど。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオ医薬品
ばいおいやくひん

遺伝子組換え技術やクローン技術などの、高度なバイオテクノロジー(生物工学)を利用して製造される医薬品の総称。1980年代から本格的な開発がスタートし、糖尿病治療薬のヒトインスリン、ウイルス性肺炎の治療薬であるインターフェロンのほか、エリスロポエチン製剤や顆粒(かりゅう)球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤といった画期的なバイオ医薬品が次々実用化された。
 1990年代後半には抗体医薬品とよばれる新しいタイプのバイオ医薬品が登場し、さらに近年では、第三世代のバイオ医薬品として核酸医薬品が製品化されるなど、研究開発が世界中で盛んに行われている。バイオ医薬品の発展により、がんや自己免疫疾患など幅広い疾患で治療選択肢が広がっている。
 日本で承認されているバイオ医薬品については、国立医薬品食品衛生研究所のウェブサイトで一覧することができる。[編集部]

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