バサリテート(英語表記)Vassalität

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バサリテート」の意味・わかりやすい解説

バサリテート
Vassalität

中世ヨーロッパの封建家臣を意味する。ラテン語のウァッスス Vassus,ウァッサルス vassallussに由来する。元来は奴隷という意味の言葉であったが,7世紀頃から,自由人で,有力者に対して託身儀礼 (コンメンダチオ) をして従者となった者をさした。これは主人権力が圧倒的に強く,この点で双務的な権利義務をもった従士制とは異なるものであったが,8世紀メロビング朝末期の外敵侵入の際,騎兵として軍事的に重要視されるようになり,従士と同じ性格のものになった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android