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バンサン・ド・ボーベ Vincent de Beauvais

世界大百科事典 第2版の解説

バンサン・ド・ボーベ【Vincent de Beauvais】

1190ころ‐1264
フランスの著作家。初期のドミニコ会派修道会に入り,1229年以降フランスのボーベおよびパリにおいて,著作活動を行った。中世最大の百科事典とされる《大鏡Speculum majus》を,1247年から59年の間に編纂した。この著作は,全80巻,約1万項目にのぼる百科事典であり,みずから閲読しえた450人の著者,2000の文献からの引用を主体としている。4部からなり,〈自然の鏡Speculum naturale〉〈理論の鏡Speculum doctrinale〉〈歴史の鏡Speculum historiale〉の3部は,バンサン自身の手になる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内のバンサン・ド・ボーベの言及

【自然誌】より

…イスラム圏では,10世紀末に〈純潔兄弟団(イフワーン・アッサファー)〉と呼ばれる秘密結社の知識人集団が自然誌《純潔兄弟の学(ラサーイル・イフワーン・アッサファー)》を著したが,さらに膨大で影響力の大きかったのは11世紀のイブン・シーナーで,彼の自然誌は《治癒の書》と題された18巻の大著である。12世紀以後ヨーロッパでも自然誌への関心が高まり,プリニウスの抜粋本が多くつくられたほか,13世紀に入ってバーソロミューBartholomewの《事物の特性について》,ザクセンのアルノルトArnold von Sachsenの《自然の限界について》,カンタンプレのトマThomas de Cantimpréの《自然について》,バンサン・ド・ボーベの《自然の鏡》,アルベルトゥス・マグヌスの《被造物大全》など多くの自然誌を生んだ。この傾向はルネサンス時代にさらに進み,いわゆる〈地理上の発見〉によって珍しい動植物がヨーロッパにもたらされたうえ,印刷技術が進んだので各種の図譜が刊行され,ついに16世紀にゲスナーやアルドロバンディによって正確で網羅的な自然誌が出された。…

【図像】より

…また,本来図像手引書として編まれたものではないが,かなりの確実性をもって図像とその内容の一対一対応を示唆する文書がある。ビザンティン教会堂装飾に関してはいくつかの〈神秘解釈学書Mystagogia〉,ゴシック教会堂の装飾に関してはバンサン・ド・ボーベ著《大鏡Speculum majus》,近世の異教的題材に基づく作品に関しては同時代の文学(例,ボッティチェリの諸作品とポリツィアーノの詩)等々があげられる。挿絵芸術(絵巻,写本画等)の場合は本文と図像の位置関係が密接であるため,内容との対応もいっそう具体的に把握されうる。…

※「バンサン・ド・ボーベ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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