パルミジアニーノ(読み)ぱるみじあにーの(英語表記)Parmigianino

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パルミジアニーノ」の意味・わかりやすい解説

パルミジアニーノ
ぱるみじあにーの
Parmigianino
(1503―1540)

イタリア初期マニエリスムの画家本名はFrancesco Mazzolaで、その通称どおりパルマに生まれる。1522年に生地のサン・ジョバンニ・エバンジェリスタ聖堂内礼拝堂にフレスコ画を描き、同じ聖堂のクーポラ装飾に従事していたコレッジョから鮮やかな彩色と蛇状にうねる人物像を学んでいる。その後ローマに出るが、27年のカール5世によるローマの略奪ボローニャに避難し、31年パルマに戻る。主要作品には『自画像』『キューピッド』(ともにウィーン美術史博物館)、『首の長い聖母』(ウフィツィ美術館)などがある。様式上の特徴としては、引き伸ばされS字状にくねる姿態、優美な細長い指、卵形の小さい頭部をあげることができる。

[小針由紀隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android