フィルタープレス(その他表記)filter press

改訂新版 世界大百科事典 「フィルタープレス」の意味・わかりやすい解説

フィルタープレス
filter press

圧濾器(あつろき)ともいい,濾布を用いてかなり高い圧力で懸濁液中から固体粒子を濾過・分離する装置。水平軸にかける形でプレスのプレート状のフレームを十数枚から数十枚横方向に並べ,1枚おきに濾布を張り,その片方のフレームは高圧懸濁液供給側,反対側は清澄液排出側とする構造になっている。

 このような多数個のフレームを重ねて濾過面積を上げ,しかも高圧液体の漏洩ろうえい)を防ぐため,重ねたフレーム全体をスクリュープレスで水平に強く押すところからこの名称がきている。一定量濾過した後はこのフレームを外し,濾布を取り出して濾滓を回収する必要がある。そのため原理的には回分式の装置であるが,現在はこれらを自動的に行う方法が発達している。
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関連語 神保

化学辞典 第2版 「フィルタープレス」の解説

フィルタープレス
フィルタープレス
filter press

圧濾器ともいう.回分式の濾過操作に用いられる装置.板枠型と凹板型とがある.いずれも薄い空間部を板枠または凹板によってつくり,それらの境界に濾布を設置したものを重ねて組み立てた構造をしている.空間部に満たされたスラリーは,可動端板に圧力を加えることによって濾過され,濾滓(ろさい)は濾布上に堆積し,液は装置外に排出される.多種のスラリーに適用でき,構造,取り扱いが簡単なため多く用いられているが,操作には多くの工数を要する.現在では,全自動型も開発されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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