…こうした対立を抑え,両リーグの間に対等の資格・権利を保持する機関として03年にナショナル・コミッションが誕生,委員長と両リーグ会長の3人で運営に当たった。20年,初代委員長オーガスト・ハーマン(レッズのオーナー)の辞任に伴い,その前年の大がかりな八百長事件(ブラックソックス事件)で失墜した大リーグへの信頼を回復するねらいもあって,連邦裁判所判事ケニス・M.ランディス(1866-1944)を委員長に迎え,彼を野球界で絶対の権力をもつ初代コミッショナーとした。大リーグの最高統括者としてコミッショナーを置き,その下に両リーグが位置し,さらにその下に多くのマイナー・リーグが存在するピラミッド・スタイルはこのときに完成した。…
…調査の結果8選手が告発されたが立証できず,21年シカゴ高等裁判所は全員無罪の判決を下した。これが〈ブラックソックス事件〉である。これを機に大きな裁量権をもつコミッショナー制が設けられ,20年12月,連邦裁判所判事K.M.ランディスが就任した。…
※「ブラックソックス事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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