ヘゲモニー政党制(読み)ヘゲモニーせいとうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘゲモニー政党制」の意味・わかりやすい解説

ヘゲモニー政党制
ヘゲモニーせいとうせい

複数政党の存在は認められるが,あくまで支配政党の周辺を忠実に回る衛星政党や二次的政党としての存在にすぎず,真の反対勢力となることができない政党制イタリアの政治学者ジョバンニ・サルトリが分類した政党制の一つ。サルトリは政党制を政党間の競合性の有無で分類し,非競合的な政党制として,一党制(→一党独裁)とヘゲモニー政党制をあげた。ヘゲモニー政党制が,形式的だが複数政党制をとるのは,国民各層の不満を吸収したり,不満分子の存在を探知するためである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android