ボルコフ(読み)ぼるこふ(英語表記)Фёдор Григоръевич Волков/Fyodor Grigor'evich Volkov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボルコフ」の意味・わかりやすい解説

ボルコフ
ぼるこふ
Фёдор Григоръевич Волков/Fyodor Grigor'evich Volkov
(1729―1763)

ロシアの俳優、演劇人。コストロマの商家に生まれる。少年期にヤロスラブリの継父の家で家庭教育を受け、青年期にモスクワで学んだ。継父の没後ヤロスラブリに帰り、家業に従事しながら家庭劇団をつくり、1750年に劇場を設立し、作者、演出家、俳優として活躍、多くの後進を育てる。一座の評判が伝わり、52年、首都ペテルブルグに招かれ、56年、劇作家スマローコフを主事に、ボルコフが座頭に任命されて、一座を中心にロシア最初の常設劇場が開設された。スマローコフ作『ホレーフ』の主役、ハムレットなど悲劇が得手だったが、喜劇もみごとにこなし、61年には主事となった。エカチェリーナ女帝の戴冠(たいかん)式を記念してモスクワで街頭仮面舞踏会『ミネルワの勝利』を演出中に風邪(かぜ)で病没した。のちに文芸評論家ベリンスキーに「ロシア演劇の父」とよばれた。

[中本信幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「ボルコフ」の解説

ボルコフ

生年月日:1729年2月20日
ロシアの劇団組織者,俳優
1763年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android