ポマト(その他表記)pomato

翻訳|pomato

デジタル大辞泉 「ポマト」の意味・読み・例文・類語

ポマト(pomato)

細胞融合によってジャガイモトマトから作られた植物細胞融合の初期の研究成果であるが、実も芋も小さく実用にはなっていない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポマト」の意味・わかりやすい解説

ポマト
pomato

トマトとジャガイモの細胞を細胞融合法により融合させて作出した雑種植物。ポマトの作出は 1977年西ドイツの G.メルヒュヤースらによって行なわれたのが最初である。融合した細胞を生育させると地上にトマトの実をつけ,地下にジャガイモを作る。通常,植物の品種改良には,交配法が用いられてきたが,異種間の植物に対しては用いることが困難であった。しかし細胞融合技術,細胞培養技術の進歩により,細胞レベルで異種の植物を掛け合わせることが可能となった。細胞融合技術を用いてトマトをはじめとするさまざまな植物の品種改良が行なわれている。

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世界大百科事典(旧版)内のポマトの言及

【雑種】より

…また最近では遺伝的構成の異なる異種の細胞どうしを人工的に融合させた融合体を雑種細胞とよんでいるが,タバコなどではこのようにして生じた雑種細胞を増殖させてカルスをつくり,さらに再分化させて新しい雑種植物が合成されている。また同じような方法でトマトとジャガイモのプロトプラストを融合させた雑種細胞から“ポマト”とよばれる新植物がつくられている。なお雑種をつくることを目的とした交配交雑という。…

【ナス(茄∥茄子)】より

ジャガイモはナス,トマトと同じナス属で,塊茎を食用とする。最近では細胞融合技術を用いて,トマトとジャガイモの体細胞雑種(ポマトまたはトテト)が作り出されている。タバコはタバコ製品の原料として用いられる。…

※「ポマト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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