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マンシ族 マンシぞくMansi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マンシ族
マンシぞく
Mansi

旧称ウォグル族。シベリアチュメン州にあるハントゥイマンシ自治管区の主要民族。そのほかロシア人の居住地にも混在しており,人口は全体で約 8500。マンシ語ハンティ語とともにフィン=ウゴル語派に属する。以前は領域ごとに分れて親族集団が形成され,それぞれが2つの外婚的胞族のいずれかに属していた。 17世紀より名目上はギリシア正教徒であるが,氏族神信仰やシャーマニズムなどが近年まで温存された。主たる生業は漁労と狩猟で,一部にトナカイ飼育があったが,ソ連時代にはそれらがコルホーズ経営となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

マンシぞく【マンシ族 Mansi】

ロシア連邦,西シベリア地方のオビ川下流域の左岸に住む狩猟・漁労民。ウラル語族のウゴル語系に属する言語(ボグル語)を話す。旧称ボグールVoguly。人口約8500(1989)。東隣のハンティ族とともにオビ・ウゴルと総称され,ロシア,ヨーロッパ,アラブの古記録はユグラ(ユグリア)と呼んでいる。言語的には東ヨーロッパのマジャール人(ハンガリー人)と最も親縁であるが,これはマジャール人が原ウゴルから別れて移住していったのに対し,オビ・ウゴルは原住地近くにとどまったためである。

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世界大百科事典内のマンシ族の言及

【ボグル語】より

ウラル語族のフィン・ウゴル語派中のウゴル諸語に属する言語で,オスチャーク語(ハンティ語)とともにオビ・ウゴル語を形成する。自称に基づきマンシ語Mansiともよばれる(マンシ族)。オビ川中流の西側およびソスワ,ロズバ,コンダなどの支流域にわたり話され,言語人口は7600(1979),このうち48.5%が母語としている。…

【ウラル語系諸族】より

…両者はそれぞれボルガ・カマ流域のボロソボ文化および南シベリアのアンドロノボ文化に比定されるが,とくに前者は従来までの狩猟・漁労に加えて牧畜・農耕を開始,生産経済に到達したのである。原ウゴル文化は前1千年紀中葉に原オビ・ウゴルと原マジャールに二分,前者が鉄器時代のウスチ・ポルイ文化を経て現存のハンティ族と,マンシ族に連なるのに対し,後者はその後遊牧化し,南ロシアを経由してパンノニアへ移住したマジャール人となる。原フィン文化は前2千年紀中葉に分裂,一方のペルミ・フィンは鉄器時代に栄えたアナニノ文化を経たのちさらに分かれて現存のコミ(ジリャン)族,ウドムルト(ボチャーク)族となり,もう一方の原ボルガ・フィンも前1世紀初頭には,のちのモルドバ(モルドビン)族,マリ(チェレミス)族の先祖に当たるボルガ・フィンと,バルト海東岸方面へ移住した原バルト・フィンとに分化する。…

【ハンティ族】より

…人口2万2300(1989)。ハンティ族は,北群(オビ川流域の河口からシェルカリまで),南群(オビ川沿いにさらに南下してイルティシ川流域のトボリスクまで),東群(ハンティ・マンシースクからオビ川中流域沿いに支流のバスユガン川流域まで)に三分され,文化的にも北群はマンシ族に,南群はタタールに,東群はセリクープ族により近い。しかしアス・ヤフAs‐jax(ハンティ語で〈オビ川の民〉を意味する)に由来する旧称オスチャークがかつてはハンティ族だけでなく,マンシ族の一部やセリクープ族(旧称オスチャーク・サモエード),ケート族(旧称エニセイ・オスチャーク)をも包摂したように,そこには言語的差異を超越する文化的共通性(例えば,川筋に半定住する狩猟・漁労民)が反映されていると思われる。…

※「マンシ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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