マンシ語(読み)まんしご(英語表記)Манси/Mansi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンシ語」の意味・わかりやすい解説

マンシ語
まんしご
Манси/Mansi

ウラル語族オビ・ウゴル語派に属し、オビ川ウラル山脈の間に住む民族により話されており、マンシ語と自称するが、ボグル語Vogulともよばれていた。言語人口約7600。ハンティ語とともにオビ・ウゴル語を形成する。マンシ語は、東西南北の4方言に分かれ、文語は北方言に基づく。北方言では、四つの母音[i,a,o,u]に長短の別がある。名詞単数、双数、複数の3数で6格に変化し、所有語尾をとる。動詞も単数、双数、複数の3数で定目的変化と不定目的変化をなし、文末にたつ。aai kinika-te lowińtite.「少女が・本を・その・読んでいる」(定目的変化)。

小泉 保]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンシ語」の意味・わかりやすい解説

マンシ語
マンシご
Mansi language

ウォグル語ともいう。ウラル語族フィン=ウゴル語派のウゴル語派に属する言語で,オビ川以西に話されており,1万人弱の話し手をもつ。ハンティ語と非常に近い関係にあり,両言語を合せてオビ=ウゴル諸語という。

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