メイヨー-ルイス式(読み)メイヨールイスシキ

化学辞典 第2版 「メイヨー-ルイス式」の解説

メイヨー-ルイス式
メイヨールイスシキ
Mayo-Lewis' equation

ラジカル共重合において,共重合体組成と単量体組成を関係づける理論式.1944年にF.R. MayoとF.M. LewisおよびT. AlfreyとG. Goldfingerがそれぞれ独立に見いだした.いま,2種類の単量体 M1,M2 のラジカル共重合を考えると,その成長反応は次式からなる.

ここに,M1*,M2*末端が M1,M2 である高分子ラジカルを表す.ここで,活性分子の濃度定常状態法適用すると,次式が得られる.

この式は微分式であるため,各単量体の濃度が仕込み時とあまり違わない.すなわち,重合率が高々10% 以下においてのみ適用可能であり,重合率が高い場合には,上式を積分して得られる次式によらなければならない.

ここに,[M1]0,[M2]0 はそれぞれ M1,M2 なる単量体の仕込み濃度で,また[M1],[M2]は任意の時期において残存する M1,M2 単量体の濃度である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

法則の辞典 「メイヨー-ルイス式」の解説

メイヨー‐ルイス式【Mayo-Lewis equation】

ラジカル共重合において,共重合体組成と単量体組成とを関係づける理論式.1944年にメイヨー(F. R. Mayo)とルイス(F. M. Lewis)の二人と,アルフレイ(T. Alfrey)とゴールドフィンガー(G. Goldfinger)の二人がそれぞれ独立に発見した.いま,2種類のモノマーM1,M2があったとして,これらがラジカル共重合を起こすと考える.その成長反応は次式のようになるであろう.

M1+M1 → M1(k11

M1+M2 → M2(k12

M2+M1 → M1(k21

M2+M2 → M2(k22

ここでM1,M2 はそれぞれ末端がM1,M2であるラジカルを表している.ここで活性分子の濃度に定常状態法を適用すると次式が得られる.

これがメイヨー‐ルイス式であるが,重合度が大きくなった場合にはこのままでは適用できず,一度積分した形で用いる必要がある.アルフレイ・プライスの式*参照

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

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