メラニア小(その他表記)Melania

改訂新版 世界大百科事典 「メラニア小」の意味・わかりやすい解説

メラニア[小]
Melania
生没年:383-439

古代ローマの女性。貴婦人の身からキリスト教の修道生活に入った例として,祖母大メラニアとともに有名。ローマ市の旧家に生まれ,13歳で名門貴族ピニアヌスPinianusに嫁ぐ。20歳で夫とともに禁欲生活に入ることを決意,年収12万ソリドゥスを彼女に与えていたシチリアアフリカ,スペインなどの所領を処分して,その金を慈善活動に投じた。410年ローマ市を離れ,しばらく北アフリカにとどまったのちパレスティナに渡り,修道院を開いた。エルサレム死去。その伝記は,当時の貴族層の財力を知るうえでも有益な史料となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 後藤

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む