メンバーシップ型雇用・ジョブ型雇用(読み)めんばーしっぷがたこよう・じょぶがたこよう

知恵蔵mini の解説

メンバーシップ型雇用・ジョブ型雇用

メンバーシップ型雇用とは、業務の内容や勤務地などを限定せずに人材を採用し、「人に仕事を割り当てる」雇用形態のこと。従来の日本企業の間で広く行われてきたため日本型雇用とも呼ばれる。新卒一括採用が前提になっていることが多く、職務能力や経験に欠ける新卒者も仕事につきやすく、雇用も確保されやすいが、従業員は配置転換転勤辞令に従うことを求められることもある。対して欧米などで主流ジョブ型雇用では、企業側が必要とする職務や求める技能を限定したうえで、「仕事に人を割り当てる」採用を行う。従業員は不本意な業務や転勤を強いられずにすむが、事業縮小などによって業務がなくなれば解雇されるリスクがある。ただ、技能次第で待遇向上の交渉をしたり、より良い条件の企業に転職したりできる余地は大きい。日本でも人材の流動性が増すにつれ、競争力を維持するためにジョブ型雇用を取り入れる企業が増えつつある。

(2020-5-14)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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