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ヤウテア yautia

世界大百科事典 第2版の解説

ヤウテア【yautia】

いもや葉を食用とするために,熱帯で栽培されるサトイモ科の多年草。中南米の熱帯地域,西インド諸島の原産で,アメリカサトイモともいう。葉(葉身)は矢じり形の鋭三角形で,長さ70cmほど,長い柄(葉柄)が根もとから伸び立って,草丈2mほどになる。茎は伸びず地中にあって肥大していもとなり,まわりに10個ほどの子いもをつける。子いもの長さは15~25cm。サトイモに似ているので両者を区別せずにココヤムcocoyamと呼ぶこともある。

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世界大百科事典内のヤウテアの言及

【いも(芋∥薯∥藷)】より

…それらのうちサトイモ(taro∥old cocoyam)は東南アジア大陸部の原産で,現在はオセアニアや東アジアで広く栽培されている。ヤウテア(yautia∥new cocoyam)は中南米原産で,サトイモより乾燥に強く,現在では旧世界熱帯でサトイモ以上に広く栽培されている。それ以外のもの,たとえばクワズイモに似てさらに大型になるインドクワズイモ(giant taro),湿地で栽培されるキルトスペルマ(swamp taro)は限定的な栽培にとどまっている。…

【タロイモ】より

…そのほか,スキスマトグロッティス類Schismatoglottis spp.も,えぐみがあまりないため食用にされる種があるが,重要ではない。中南米原産のヤウテア類Xanthosoma spp.(英名yautia)は,サトイモよりも乾燥に強く,現在では熱帯域に広く栽培される種X.sagittifolia Schottがあり,サトイモ以上に重要な熱帯のいも作物となっているが,系譜的にいえば,東南アジア起源の根栽農耕文化に伴われるタロイモとは異なったもので,タロイモとは区別すべきものである。しかし外見的には,サトイモ以外の〈タロイモ〉よりはずっとサトイモに似ていて,多くの民族学的調査報告書ではサトイモに混同されている。…

【いも(芋∥薯∥藷)】より

…その食用の利用も,掘りあげたいもを煮るか焼いて食用にするため,穀類に見られるような脱穀から精白や精粉,さらにそれら粉状や粒状のものを食物に調理する複雑な過程がなく,農耕具や調理体系で見ると農耕文化としては単純な段階にとどまっている。これら熱帯圏のいも農耕地帯では,新大陸熱帯起源のキャッサバ,ヤウテア,サツマイモが旧世界まで広く栽培されているし,東南アジア起源のダイジョは西アフリカで重要な栽培植物になっている。また,東南アジアや東アジア地域はサトイモやヤマノイモ類の起源地であるが,現在では稲作が中心となり,いも類は主食としての重要性がなくなっている。…

【タロイモ】より

…それからサトイモ類を英語でtaroと呼ぶようになり,さらにその呼び方が日本にもち込まれ,〈タロイモ〉という総称名が,南方系の栽培サトイモ類に使用されるようになった。この太平洋諸島のタロは,作物としては日本でも栽培されているサトイモをもともとは指すものであるが,南アメリカから新しくもち込まれたヤウテアも,サトイモに似ているため,現地でもタロと呼ばれることが多い。しかし,食用にされているサトイモ科のクワズイモ類,キルトスペルマ類,コンニャク類などは,同じようにいもを食用にする作物であっても,現地ではタロと呼ばないことが多い。…

【農耕文化】より

…それらは二つの大類型に区分することができる。
[根栽農耕文化]
 新大陸では,南アメリカの熱帯低地で大きないものとれるキャッサバ(マニオク)と旧大陸のタロイモによく似たヤウテアが栽培化され,また中部アンデスの高地でジャガイモが,さらにメキシコでサツマイモが栽培化されるなど,すぐれたいも類が作物化されている。このうち南アメリカ東部の熱帯低地に展開した文化は,キャッサバを主作物とする焼畑農耕を生業の基礎とした典型的な根栽農耕文化である。…

※「ヤウテア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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