ユーパック化合物命名法(読み)ユーパックかごうぶつめいめいほう(その他表記)nomenclature of chemical compound by IUPAC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユーパック化合物命名法」の意味・わかりやすい解説

ユーパック化合物命名法
ユーパックかごうぶつめいめいほう
nomenclature of chemical compound by IUPAC

有機化合物には,その研究者や発見者の名にちなんで命名され,それが慣用名となっているものが多い。発見された原材料の名称に由来するものも多いが,のちに同一物質であることがわかって1つの名称に統一されたものも少くない。1つの名称が1つの化合物に対応し,しかもその化学構造を表わすことができるような万国共通の命名法が必要とされ,1892年ジュネーブ命名法がつくられた。しかしこれは不完全なものであった。 1947年以降,国際純正・応用化学連合 (IUPAC) 内の有機化学命名委員会で検討が続けられ,いくつかの規則が決定された。これがユーパック命名法である。 (1) 炭化水素,(2) 基本となる複素環系,(3) 炭素,水素,酸素,窒素,ハロゲン,硫黄,セレン,テルルを含む特性基の命名法が委員会で規定された。しかし,このなかにはメタン,メチル,メチレン,メチリデン,ベンゼン,フェニルなど,従来から使われている名称も保存されている。ユーパック命名法によれば,名称から構造式を書くことが可能であるが,複雑な化合物では非常に長くなるため,実用上は慣用名が使われる場合も少くない。

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