ライコムギ

百科事典マイペディア 「ライコムギ」の意味・わかりやすい解説

ライコムギ

コムギライムギ属間雑種を染色体倍化した複二倍体の比較的新しい植物。コムギとライムギの交雑で得られたものを1次ライコムギと呼ぶが,現在実用化されているのは2次ライコムギであり,1次ライコムギ間あるいは1次ライコムギと普通系コムギの交雑で得られる。耐寒性,耐土壌酸性,耐病性,高タンパクなどのライムギが有する形質をコムギに導入するために作られた。ただし,成熟期が遅く軟質粒であるなどの欠点をもつ。小麦粉と混ぜて黒パンとして食用にされるが,世界的に食用の利用は減少している。飼料用には子実のほかに茎葉を青刈り利用する。

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栄養・生化学辞典 「ライコムギ」の解説

ライコムギ

 →トリチケール

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世界大百科事典(旧版)内のライコムギの言及

【交配】より

…タバコの栽培種と野生種,ハクサイとキャベツ,ヨーロッパウシとインドウシ,イノシシとブタなどたくさんの交配成功例がある。属間でも,パンコムギはコムギ属とエギロプス属の自然交配によって生じたといわれ,最近では,コムギとライムギの人工交配によるライコムギが作られた。ライコムギは人類最初の人工属間交配穀物種として有名である。…

※「ライコムギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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