ワーシト(英語表記)Wāsit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ワーシト
Wāsit

イラク,チグリス川中流にあった中世都市の一つ。 702年にウマイヤ朝イラク総督ハッジャージ・イブン・ユースフによって,イラク駐留のアラブ戦士への押えとして建設され,イラク州の州都となった。アッバース朝時代,その政治的意義は失われたが,軍事・交通上の要地として保持されていた。 15世紀にいたって,チグリス川の流路変化につれて交通上の利点を失い,衰退した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内のワーシトの言及

【ウマイヤ朝】より

…その反面,政府とアラブ・ムカーティラとの利害の対立が増大し,イブン・アルアシュアスの乱(700)が起こった。イラク総督ハッジャージュ・ブン・ユースフは,イラクのムカーティラ統御のため軍営都市ワーシトを建設し,ここにシリアのアラブ・ムカーティラを常駐させた。このようにして,しだいにアラブ・ムスリム間の階層分化が進み,ディーワーンから除外され,土着化して農民に転落する者も増加した。…

※「ワーシト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

刑事免責

刑事訴訟において,自己が刑事訴追を受けるおそれがあるとして証人が証言を拒否した場合に,証言義務を負わせることと引換えにその罪についての訴追の免除の特権 (免責特権) を裁判所が与えること。アメリカ合衆...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android