ヲタノシケ(読み)をたのしけ

日本歴史地名大系 「ヲタノシケ」の解説

ヲタノシケ
をたのしけ

漢字表記地名「大楽毛」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか河川名としても記録されている。流域一帯は近代に入り、「大楽毛川」以西庶路しよろ村に、以東は釧路郡釧路村に包含された。仮名表記は「ヲタノシケ」(「蝦夷巡覧筆記」「東蝦夷地場所大概書」「東行漫筆」「協和私役」、「蝦夷日誌」一編、「戊午日誌」安加武留宇智之誌)のほか、「ヲタノスケ」(木村「蝦夷日記」、玉虫「入北記」、「廻浦日記」「行程記」)、「ヲタノシキ」(谷「蝦夷紀行」)もある。漢字表記は「於田乃志介」(児山「蝦夷日記」)がみられる。語義の解釈はいずれもほぼ同様で、「砂地ノ真中」(木村「蝦夷日記」寛政一〇年六月一九日条)、「ヲタノシケ ヲタは砂の称、ノシケは中と云語なり。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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