地軸を中心として,地球の周囲をドーナツ状に二重に取り巻く放射線強度の大きな領域.1952年にアイオワ大学のヴァン・アレン(J. van Allen)教授がロックーン観測のデータからその存在を予言し,1958年に打ち上げられた,米国の人工衛星エクスプローラ一号によって,その存在が確認された.内側のものは地球半径の約1.5倍の半径で,主として陽子により形成されているが,外側のものは半径は地球の3.5倍あり,主として電子から形成されている.内側層の陽子は宇宙線に由来したもので,地球磁場でトラップされたものであり,外側層の電子は太陽から飛来したものと考えられている.なお,木星や土星においても同じような放射線帯の存在が確認されている.