一元輸入(読み)いちげんゆにゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一元輸入」の意味・わかりやすい解説

一元輸入
いちげんゆにゅう

国家貿易の一形態。輸入によって国内の競争産業が影響をこうむる場合に,輸入許可制をとって民間の自由な輸入を抑制したうえで,政府ないしは業界団体一括輸入して国内に流通させるもの。韓国,中国などからの生糸輸入増加によって国内糸価が低落したことに対して,国内養蚕農家保護の立場から 1974年8月に輸入貿易管理令に基づく事前許可品目とし,蚕糸事業団による一元輸入が実施された。ほかコムギなどの例がある。

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