一本御書所(読み)イッポンノゴショドコロ

デジタル大辞泉 「一本御書所」の意味・読み・例文・類語

いっぽん‐の‐ごしょどころ【一本御書所】

平安時代、流布している書物を別に1本書写して所蔵していた役所。いっぽんごしょどころ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一本御書所」の意味・読み・例文・類語

いっぽん‐ごしょどころ【一本御書所】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代、世上に流布している書籍を、別に一本を書写して所蔵しておく役所。禁中侍従所の南にあった。職員別当、預(あずかり)、書手(しょしゅ)などがいる。別当には公卿などを任ずるのが例であった。いっぽんのごしょどころ。
    1. [初出の実例]「本宮御書所預、書手等便補一本御書所何」(出典貞信公記‐天暦二年(948)三月二〇日)

一本御書所の補助注記

「いっぽん(一本)の書」のような用例のみられるところから、この役所を、孤本、いわば稀覯書(きこうしょ)、貴重文書を扱う機関であったとみる説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android