普及版 字通 「七略」の読み・字形・画数・意味
【七略】しちりやく
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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…これは武帝時代に真の統一国家が完成し,中国が未曾有の版図を有して東アジアの一大中心となったという意識が,過去の歴史や文化を総括して新しい時代に対応する哲学的・歴史的解釈を導き出そうとする意識となって自覚されたものにほかならない。このように統一国家の出現を背景として顕著になる文化の統合主義には淮南王劉安が数千人の学者を動員して学問と知識の総合をはかった《淮南子(えなんじ)》の編纂があり,また劉向(りゆうきよう)・劉歆(りゆうきん)父子による中国最初の総合図書目録である《七略》(原本は佚す)や許慎による中国最初の字書の《説文解字(せつもんかいじ)》などもこの範疇に属する。さらに科学の方面に目をうつすと,暦法では司馬遷の太初暦とそれを改良した劉歆の三統暦,数学では《九章算術》,医学では《黄帝内経(こうていだいけい)》や張機の《傷寒論》などがある。…
…劇を喜劇,悲劇,頌歌に分類したのは前3世紀の詩人カリマコスであるが,彼はアレクサンドリアの図書館司書だったので,図書目録のための分類であった。中国では学問の分類も図書の分類によったので,経,史,子,集の〈四部〉や集,六芸,諸子,詩賦,兵書,術数,方技の〈七略〉が用いられた。 語彙の分類としては,すでに古代エジプトやメソポタミアに分類語彙集があり,ローマ時代にもポルクスJulius Polluxがギリシア語の《名前の書(オノマスティコン)》を書いている。…
…中国,前漢の成帝のとき,数名の学者の協力をえて宮廷の秘府の蔵書の校定に従事した劉向(りゆうきよう)が,ひとつの書物ごとに篇目を個条書きにし内容をつまんで作った解題。劉向の子の劉歆(りゆうきん)はそれを《七略》とよぶ図書目録にまとめた。〈輯略〉〈六芸略〉〈諸子略〉〈詩賦略〉〈兵書略〉〈術数略〉〈方技略〉から構成された《七略》は,〈輯略〉をのぞいて《漢書》芸文志に取り入れられている。…
…今,《戦国策》《荀子》など7編の叙録が存する。劉歆は《七略》を著し,各類およびその下位分類,たとえば六芸の易・書などについて,その学問の歴史,内容,長所短所などを述べた。劉向・劉歆の行った仕事が,目録学の内容を定めたといえよう。…
…黄門郎のとき王莽(おうもう)が同僚であり以後王莽と親交がつづき,侍中,太中大夫,光禄大夫と歴任,新になると参謀として国師の地位を与えられた。成帝期に始まる宮中図書の校勘事業に父劉向と参画し,劉向の死後もそれを引きつぎ図書目録《七略》を著す。校勘事業の中で劉歆は,儒学の学派で《左氏伝》《毛詩》《周礼(しゆらい)》等をテキストとする〈古文学〉(古文)の価値を見いだし,当時学官に立てられていた〈今文学〉に代わり〈古文学〉を採用する運動をする。…
※「七略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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