なな【七】
〘名〙
① ななつ。
名詞・
助数詞の前に直接付けて用いる。「
七色」「
七重(ななえ)」「七粒」「七棟
(ななむね)」など。
※
万葉(8C後)四・七四三「吾が恋は千引の石を七
(なな)ばかり首に繋
(か)けむも神のまにまに」
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「ななの輩集ひて」
③
動詞の前について、動作者が七人あることを表わす。
※古事記(712)中・
歌謡「大和の 高佐士野を 那那
(ナナ)行く 嬢子ども 誰をし枕かむ」
④
物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの七。な。
※年中行事秘抄(12C末)鎮魂祭歌「一(ひと)二(ふた)三(み)四(よ)五(いつ)六(むに)七(ナナ)八(や)九(ここの)十(たりや)」
⑤ 聞き違いを防ぐために、
漢語の「
しち(七)」のかわりに用いる。「集合時間は七時ですね」
※
浄瑠璃・
潤色江戸紫(1744)三「ハテ此廓で自囉
(じら)でもななでも、符牒まへをおれにくさねば」
な【七】
〘名〙 (「なな(七)」の変化した語) 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの七。
実際に唱えるときには「なー」と長く発音することが多い。
※
名語記(1275)四「一二三四五六七八九十を
ひふとて、〈略〉ひふみよいむなやこと、といへるは」
しち【七】
〘名〙 数の名。六に一を加えた数。なな。ななつ。また、第七番目。漆。
※
史記抄(1477)一七「
日本にまなの一二三と云て、壱弐参肆伍陸漆捌玖拾佰仟万と書ぞ」 〔
詩経‐召南〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「七」の意味・読み・例文・類語
なな【七】
しち。ななつ。声に出して数をかぞえるときなどに用いる。「いつ、む、七、や」「七曲がり」「七転び八起き」
[補説]「いち(一)」との聞き違えを避けて「しち(七)」を「なな」で言い換えることが多い。
な【▽七】
ななつ。なな。しち。物の数を声に出して数えるときに用い、「なあ」となることが多い。「いつ、む、七、や」
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七
しち
Qi
中国,文体の一種。押韻した文で,全体が8段から成り,そのうち7つの問答を含むのでこの名がある。内容は人の重んずべき道を説くのを目的としたものが多い。『楚辞』の『七諫』をその源流とし,題名もこれにならってすべて「七」の字で始る2字から成る。前漢の枚乗 (ばいじょう) の『七発』,六朝時代魏の曹植の『七啓』,晋の張協の『七命』などが有名。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報