三つの花(読み)みつのはな

精選版 日本国語大辞典 「三つの花」の意味・読み・例文・類語

みつ【三つ】 の 花(はな)

  1. しも(霜)」の異称。〔俳諧・清鉋(1745頃)〕
  2. ( 芝居で、舞台に降らす雪は紙を三角形に切ったものであり、実際の雪を「六つの花」というところからもじったもの ) 芝居で、降る雪のこと。
    1. [初出の実例]「此世界ばかり降なり三(みツ)の花」(出典:雑俳・柳多留‐八八(1825))

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とっさの日本語便利帳 「三つの花」の解説

三つの花

三つの花とは霜のことで、水(水蒸気)の花が訛ったもの。六の花(雪)に対してつけられた名称。冬の晴れた日を「霜日和」というが、それでも寒く、霜が解け出した道は歩きづらくてしようがない。
霜解けや杭にふるふ下駄の土\正岡子規
霜は快晴無風の夜に生じるので、それを霜凪という。霜が降りる時期田畑に青い物が何もないが、それでも掘り出した青菜のかけらが散らばっていて寒々とした光景を呈す。それを霜枯れという。
霜がれのそれも鼻かけ地蔵かな\小林一茶

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