六つ(読み)ムツ

デジタル大辞泉 「六つ」の意味・読み・例文・類語

む‐つ【六つ】

数の名。ろく。むっつ。
6歳。むっつ。
昔の時刻の名。むつどき。
㋐今の午前6時ごろ。明けむつ。
㋑今の午後6時ごろ。暮れむつ。
[類語]じゅうゼロ一つ二つ三つ四つ五つ七つ八つ九つとお

むっ‐つ【六つ】

《「むつ」の音変化》
ろく。むつ。数をかぞえるときにいう。
6歳。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「六つ」の意味・読み・例文・類語

む‐つ【六つ】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つ」は接尾語 )
  2. 一の六倍の数。ろく。六個。むっつ。
    1. [初出の実例]「そもそも歌のさまむつなり」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
  3. 第六番目。
    1. [初出の実例]「そもそも歌のさまむつなり〈略〉むつには、祝ひ歌」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
  4. 年齢の呼び方で、六歳。
    1. [初出の実例]「御子むつになり給ふ年なれば、このたびは思し知りて恋ひ泣き給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
  5. 中古から近世における時刻の呼び方で、現在の午前六時頃、または、午後六時頃にあたる。それぞれを「明け六つ」「暮れ六つ」ともいい、太鼓や鐘で知らせた。むつどき。
    1. [初出の実例]「それでも成まい一つをいて、六つの鐘、山寺の春の夕べを来て見れば」(出典:浄瑠璃・碁盤太平記(1710))

六つの補助注記

現代語の「むっつ」は江戸時代に「むつ」から生まれた形。


むっ‐つ【六つ】

  1. 〘 名詞 〙 「むつ(六━)」の変化した語。現代では、「むつ」よりも一般的に用いられる。〔倭語類解(17C後‐18C初)〕

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