三引遺跡(読み)みびきいせき

日本歴史地名大系 「三引遺跡」の解説

三引遺跡
みびきいせき

[現在地名]七尾市三引町

七尾西湾に面した丘陵裾部に位置し、縄文時代を主体とする遺跡で、古代・中世遺跡とも複合する。平成七年(一九九五年)から一一年にかけて、能越自動車道建設を原因として石川県埋蔵文化財センターが発掘調査を実施している。縄文時代早期末から前期初頭の文化層を中心とし、一部で小貝塚を伴う。土器は羽状縄文や貝殻条痕文などを施した尖底形深鉢(佐波式土器)を主体とする。検出遺構にはトチ・ドングリ類を残す貯蔵穴と土坑多数があったが、住居跡は未検出である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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