三病(読み)さんびょう

精選版 日本国語大辞典 「三病」の意味・読み・例文・類語

さん‐びょう‥ビャウ【三病】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 三つの難病。なおりにくい三つの病気。
    1. [初出の実例]「南無大明神、ねがはくは、たいのやにさむひゃうをつけてたび給へと、祈られけるこそ、おそろしけれ」(出典:御伽草子・岩屋(室町時代物語集所収)(室町末))
  3. ハンセン病をいった語。
    1. [初出の実例]「或はゐざり、或は目見えず、或は顔の三病(さんビャウ)なるもあり」(出典:仮名草子・七人比丘尼(1635)中)
  4. 絵画の用筆上の三つの欠点。弱々しく平凡な板、丸みがない刻、すらすらとなめらかでない結の三つをいう。
  5. 仏語。貪病、瞋病、痴病の三つをいう。〔北本涅槃経‐三九〕
  6. 仏語。謗大乗、五逆罪、一闡提の三つをいう。〔教行信証(1224)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android