日本大百科全書(ニッポニカ) 「上(長野県)」の意味・わかりやすい解説
上(長野県)
かみ
長野県南端、下伊那郡(しもいなぐん)にあった旧村名(上村(むら))。現在は飯田(いいだ)市の東部を占める。旧上村は2005年(平成17)飯田市に編入。旧村域は天竜川の支流遠山川(とおやまがわ)の最上流部にある。国道152号が走る。近世飯田や高遠(たかとお)、諏訪(すわ)方面から遠州(現、静岡県)の秋葉神社へ向かう秋葉街道が通過し、同神社への信州側の入口ということで門村(かどむら)とよんだものを改称。遠山郷の一村。赤石(あかいし)山脈西麓(ろく)の山深い山村で、信州では代表的な隔絶山村。シイタケ、茶の栽培や森林伐採業が生活の中心。近年は観光化に努め、標高1918メートルの地点に宿泊施設ハイランドしらびそがある。ここからの南アルプス南部の眺めはすばらしい。飯田より小川路(おがわじ)峠を越えても車で1時間。12月の霜月祭り(しもつきまつり)は国指定重要無形民俗文化財。
[小林寛義]
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