上広川(読み)かみひろかわ

日本歴史地名大系 「上広川」の解説

上広川
かみひろかわ

現広川町東部の広川上流域に比定される広域名。広川庄の東部を占める。天文年間(一五三二―五五)と推定される問注所氏所領注文(問注所文書/福岡県史資料一〇)によれば、「上弘川」の二五〇町と一〇〇町の地が大友氏より問注所四郎左衛門尉に与えられている。正応三年(一二九〇)稲員良参が鎌倉幕府より上広川庄の田地七〇町を授けられて古賀こがに移住したという(稲員家記)。稲員氏は天正一四年(一五八六)島津氏の攻撃を受けて豊後国、さらに肥後国に逃れ、翌年豊臣秀吉に所領安堵を訴えたものの認められず、所領を没収された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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